洋裁の技術で作るはかまモドキです。
厳密に再現したものではなく着物風に簡単に気軽につくれるを目的に考えて作ったものです。
本物を希望される方は和裁専門の方にお聞きください。
舞台衣装やコスプレ専用です。
布の切り方
用紙を貼り合わせて型紙にする。
前後の部品
×4枚
布を長方形に切る。
A=出来上がりの丈。
前後、 横・ 55cm 縦・ A+8cm、 前2枚、 後2枚。
こういうまっすぐに切るときは、かえって型紙があるとぐにゃぐにゃになりやすいので、定規で線を引いたほうが綺麗になります。
股の下の部品
×2枚
股下も2枚切る。
股下、 横・ 32cm 縦・ A-14cm、 2枚。
一見型紙は短すぎて不安になるかもしれませんが、切れている部分から下はまっすぐなので、図のように型紙をずらして印をつけると良い。
布の表に型紙を置いて印をつけると左右混乱しなくてすむ。
股の下はカーブだけ写す。
しつけ糸を使って印をつけると裏と表の両方から印が見えるので折る時に便利です。
このとき山折と谷折で色を変えておくと間違えにくくてオススメですよ。
1/10サイズで試作してみよう!
和服系の衣装作ったことない!てどうなってんの?という方
洋裁工房の型紙には縫う前にヒダの向きとかがシミュレーションできる1/10サイズの型紙がついているんですよ~
色分けされた線のとおりに折ればちゃんと作れるんですよ~
実は和服系だけでなく全部の型紙についてますhttps://t.co/BH0HuiXD1G pic.twitter.com/nq5C9uRL9f— 洋裁工房のうさこ (@yousaikoubou) 2018年6月8日
縫う前の下準備
接着芯は布を切る前に先に貼ってください。
布に印をつける方法はどうすればいいの?という方は↑ここにまとめていますので参考にしてくださいね。
画像の色の説明
縫い方
ほつれ止めをする
端がほつれないようにほつれどめをする。
帯は縫い代が内側に隠れてしまうのでほつれどめは不要。
ほつれどめと、切りじつけの仕方は縫う前の下準備に詳しく説明しています♪
印つけとヒダの折り方
一度型紙を折ってみるとわかりやすいです
前
ひだを折る。
実際に型紙を一度折りたたんでみると理解しやすくなりますよ。
それをみながら折ると失敗しにくいです
アイロンをかけて型をしっかり付けてください。
アイロンをかけるときに、折り目加工スプレーをかけておくと、
作ったはいいけどイベント会場に持っていったときには、ヒダが取れてくしゃくしゃ!
というのが防げます。
生地に湿る程度に振りかけてアイロンをかけると、プリーツが消えにくくなります。
プリーツスカートや、袴もどきを作る際の必須アイテムです。
これをしていないと、着ているうちにヒダが消えてしまいます。
プリーツスカートとかヒダの取れて欲しくないもの、スラックスとかおり目がぴっちり入っていたほうがいい服などの折り目の固定にも使えるので、1本買っておいて損はないですよ!
笹ヒダを縫う
前の斜めの折り目を笹ヒダというそうです。
脇側の折り目を裏に折る。
一番内側の斜め折り線から表に折り返す。
脇から2本目の折り線の1mmほど脇側を縫う。
2本目の折り線で脇に向かって折り、端を縫う
和裁だと表に出ないように縫っていくのですが、コスプレ用ですのでミシンで端から2~5mmのところを縫っても良いです。
脇の高さの改造方法
笹ヒダの深さを変える。
脇の斜めの折り目線をあげたい高さに変えるだけです
笹ヒダの縫い方
まつり縫いの仕方
後
たたんだ所
斜めのヒダの所は、裏へ斜めに三つ折りして、裏側からまつり縫いして下さい。
まつり縫い
股の下を縫う
前身頃に股下を表が内側になるように重ねる
https://youtu.be/fmNoiAQb0sU
1㎝幅で縫う。
脇をぬう
前と後を表同士が内側になるように重ねる。
脇(斜めの笹ひだのあるほう)を1cm幅で縫う。
(見づらくなるのでたたんだヒダは省略しています)
広げてアイロンをかける。
脇の補強
まっすぐ縫っただけだと脇が破れやすいので、縫い合わせた一番上のところを縫って補強する。
ジグザグでの補強
ジグザグ縫いの縫い目の長さを0.3位にして、細かいジグザグ縫いで5mmほど縫う
返し縫いでの補強
直線縫いをほんの少しずらし、2~3度往復して補強する。
往復の距離は3針程度で良い。
前の股の上を縫う
股の上と股の下の縫い方はヒダの有無の違いだけで、縫い方はゴムパンツと同じように縫う
左右の袴を表側同士が内側になるように重ねる。
前中心の股の上を1cm幅で縫う。
後ろ側の股の上を縫う
直線の方の印から上を1cm幅で縫う。
股の下を縫う。
上のほうのはかまを開く。
開いたまま半分に折る
両足を続けて1㎝幅で縫う。
帯を縫う
後身頃
ヒダを折ると両端の笹ヒダの上側が下側に下がる。
ここが帯より出ないようにするために、笹ヒダの下がった所から2~4mm下がった所に印をつける (赤線)
そこから1cmの所に線を引く。(青線)
この線に帯の端を合わせて1cmの縫い目で縫うと表から笹ヒダの端が見えません。
この幅広い縫い代が芯がわりになります。
この芯がわりの縫い代が幅広すぎて帯でくるめない場合は切り落としてOKです
前のウエストベルトを折る。
ウエストベルトの縫い代を裏側に1cm折る。
半分に折る。
表を上にした前身頃に裏を上にした帯を重ねる。
両端の縫い代1cmはみだす。
両端の帯の縫い代を裏に折る。
帯を折り目で裏側へ折る。
縫い目から5mmの所を縫う。
コスプレ衣装などで袴のウエストが隠れるデザインならば前を短く作りマジックテープで止めるように作ると着替えが楽です。
前見頃(前ズボン)の帯の裏側にマジックテープ(柔らかいほう)を縫い付ける
背板を作る
三角形の布の中心側を裏へ1cm折る。
台形のパーツの上に重ねて端から2~3mmの所を縫う。
(表側になる分1枚にだけつける)
表同士が内側になるように2枚をあわせる。
1㎝幅で縫う。
上下を逆にする。
裏(三角形が無いもの)を下によける。
△がついているほうをつける 背板の両端の縫い代を折り、背板の縫い代1cmと後身頃の横がちょうど同じ幅になるところに重ね縫う
アイロンで後ろ帯の縫い代を折る。
アイロンで縦半分に折る。
帯をいったん広げ帯の両端の縫い代をを裏へ折る。
アイロンの折り目で帯を折る。
端から5mmの所を縫う。
背板の縫い代の上に帯の端を3~4cm重ね下から5mm位の所を縫う。
前で結べる長い帯もつける場合
縦8cm横55~80cmの長方形を2枚切る。
長めに切って結び紐の結び方や腰囲のサイズによって長さが変わると思うので、袴に縫い付けるときに片端を切り落として調整してください。
他の帯と同様にアイロンで縫い代を折り、半分に折る。
片方は背板の中に入るので端の縫い代は折らなくても良いです。
端から3~5mmのところをミシンで縫う。
このときにピンなどで袴に仮止めして結んでみて長さを確認してください
短い帯の上に長い紐を重ねる。
中心側の隠れる部分だけを縫って固定する。
※生地にもよりますが、長い紐までつけるとかなり厚くなりますので、この場合は手縫いで縫うことをおすすめします
背板を帯に挟み込むようにかぶせる。
端から2~5mmのところを縫う。
ツイル位の厚さになると、ミシンによっては縫えなくなるので、アイロンで形を整えて、熱接着の両面テープで裏側の縫い代を固定するか、まつり縫いなどで固定する。
マジックテープをつける
短い帯の表側にマジックテープ(硬いほう)を置いて縫う。
すそを縫う
一度試着し、お好みの丈になるように折る。
すそをアイロンで折って縫う。
出来上がり。
この型紙で作れます
関連
いるもの
□ 表生地
□ 接着芯15cm
□ 生地にあった色の糸
□ プリーツ固定液
□ 簡易版にする場合はマジックテープ2cm×10cmくらい
オススメの生地
ポリエステルツイル
ツイルは布の織り方の名前なので繊維の太さや加工によって特徴が変わるので、一度サンプル取り寄せするのがオススメです
ポリエステルギャバ
ツイルの一種ですが、薄めでやや張りのある生地です。
軽さを出したいけど張りも欲しいというときに。
綿ツイル
どこの手芸店でも手に入りやすい生地で縫いやすいです。
綿100%なのでどうしてもシワが入りやすいです。
ポリエステルアムンゼン
柔らかくドレープ感のあるデザインに向いています。
写真の洋服はアムンゼンで作ってあります
化繊なので軽く、しわが入りにくいです。
ポリエステルツイ ルより軽いです。
ややテロテロしているので裁断のとき少しずれやすいです。
必要な布の量の計算方法
丈を短くしたり、伸ばしたり、改造パーツなど組み合わせをかえると布の量が大きく変わるので、正確には型紙のすみについている1/10サイズの型紙を使って動画のように計算してください。
特にコスプレだとパーツごとに色を変えたりするのでこの方法で確認すると確実です。
布を切るときの効率的な配置も分かるのでお勧めです。