コスプレ用のちょっとスリムな袴(はかま・ズボンタイプ)の作り方です。
あくまでコスプレ用です。
1/10サイズで試作してみよう!
和服系の衣装作ったことない!てどうなってんの?という方
洋裁工房の型紙には縫う前にヒダの向きとかがシミュレーションできる1/10サイズの型紙がついているんですよ~
色分けされた線のとおりに折ればちゃんと作れるんですよ~
実は和服系だけでなく全部の型紙についてますhttps://t.co/BH0HuiXD1G pic.twitter.com/nq5C9uRL9f— 洋裁工房のうさこ (@yousaikoubou) 2018年6月8日
縫う前の下準備
接着芯は布を切る前に先に貼る。
布に印をつける方法はどうすればいいの?という方は↑ここにまとめていますので参考にしてくださいね。
画像の色の説明
貼り合わせて型紙を作る。
布の幅が112cm以上のものを選ぶと効率よく布を使えます。
長方形に布を4枚切る。
縦 出来上がりの丈+8cm。
横、 56cm
型紙を写す
一見型紙は短すぎて不安になるかもしれませんが、切れている部分から下はまっすぐなので、図のように型紙をずらして印をつけるのが早い。
左右対称に2枚と書かれたパーツは1枚は型紙を表に、もう一枚は型紙を裏返して置いて写す。
脇のあいた所の高さを変える方法
脇の斜めの折り目線をあげたい高さにむかって線を引きなおす。
水色の部分を切り落とす。
折り目の印をつける
しつけ糸を使って印をつけると生地の裏表の両方から印が見えるので折る時に便利です。
山折と谷折で仕付け糸の色を変えておくと間違えにくくてオススメ。
はかまもどきの縫い方
ほつれ止め
切ったら端がほつれないようにほつれどめをする。
帯は縫い代が内側に隠れてしまうのでほつれどめは不要。
折り目をつける
それをみながら同じ向きに折ると失敗しにくい。
アイロンをかけて型をしっかりつける。
アイロンをかけるときに、折り目加工スプレーをかける。
特に綿100%はヒダが取れやすいので、着ているうちに、ヒダが取れてくしゃくしゃになりやすい。
生地に湿る程度に振りかけてアイロンをかけると、プリーツが消えにくくなります。
プリーツスカートや、袴もどきを作る際の必須アイテムです。
これをしていないと、着ているうちにヒダが消えてしまいます。
プリーツスカートとかヒダの取れて欲しくないもの、スラックスとかおり目がぴっちり入っていたほうがいい服などの折り目の固定にも使えるので、1本買っておいて損はないですよ!
斜めのヒダを折る
前の斜めの折り目を笹ヒダというそうです。
脇側の折り目を裏に折る。
一番内側の斜め折り線から表に折り返す。
脇から2本目の折り線の1mmほど脇側を縫う。
2本目の折り線で脇に向かって折り、端を縫う。
和裁だと表に出ないように縫っていくのですが、コスプレ用ですのでミシンで端から2~5mmのところを縫っても良いです。
後ろの斜めの所を縫う
後の斜めの所は「投げ」というそうです。
斜めのヒダの所は、裏へ斜めに三つ折りして、裏側からまつり縫いする。
まつり縫い
脇を縫う
前身頃と後身頃を表側同士が内側になるように重ねる。
脇(斜めの笹ひだのあるほう)を1㎝幅で縫う。
縫い代を左右に広げる。
見にくくなるので、以降たたんだヒダは省略します。
股の上と股の下の縫い方はヒダの有無の違いだけで、縫い方はゴムパンツと同じように縫う。
股の上を縫う
左右の袴を表側同士が内側になるように重ねる。
前中心の股の上を1㎝幅で縫う。
股の下を縫う
股下部分(青い所)を左右に広げる。
真ん中の投げと笹ヒダの所を持って左右に広げると自然に股が別れるので、別れた左右の股の下を待ち針で固定する。
股の下を1㎝幅で縫う。
これで表返せばズボン状になる。
ここのところはゴムパンツの股下の縫い方と同じです。
ゴムパンツの縫い方動画を参照する。
まっすぐ縫っただけだと脇が破れやすいので、縫い合わせた一番上のところを縫って補強する。
ジグザグでの補強
ジグザグ縫いの縫い目の長さを0.3位にして、細かいジグザグ縫いで5mmほど縫う。
返し縫いでの補強
直線縫いをほんの少しずらし、2~3度往復して補強する。
往復の距離は3針程度で良い。
前の帯を縫う
アイロンで後ろ帯の縫い代を折る。
アイロンで縦半分に折る。
帯をつける
ヒダを折ると両端の笹ヒダの上側が下側に下がる。
ここが帯より出ないようにするために、笹ヒダの下がった所から2~4mm下がった所に印をつける。(赤線)
そこから1cmの所に線を引く。(青線)
この線に帯の端を合わせて1cmの縫い目で縫うと表から笹ヒダの端が見えません
この幅広い縫い代が芯がわりになります。
手で折るので笹ヒダの深さが変わって、ここの縫い代が広くなって、帯でくるめなくなった場合は、はかまの上の帯をつける所の縫い代は切り落としてOKです。
帯の端を縫う
表を上にした前身頃に裏を上にした帯を重ねる。
端は縫い代1cm分はみだす。
両端の縫い代を裏に折る
表側にひっくり返す。
ミシンで5mmの所を縫う。
コスプレの簡単着替え用の工夫
コスプレ衣装などで袴のウエストが隠れるデザインならば前を短く作りマジックテープで止めるように作ると着替えが楽。
前見頃(前ズボン)の帯の裏側にマジックテープ(柔らかいほう)を縫い付ける。
背中の三角をつける
三角形の布の中心側を裏へ1cm折る。
台形のパーツの上に重ねて端から2~3mmの所を縫う。
(表側になる分だけ裏に隠れる方の台形のパーツにはつけなくて良い)
背中の板を縫う
表同士が内側になるように背板のパーツを重ねる。
1㎝幅で縫う。
表返す。
背中の板と後ろ中心を縫う
上下を逆にする。
裏(三角形が無いもの)を下によける。
後身頃と表側だけ、内側同士が表になるように重ね1㎝幅で縫う。
このとき縫い付けるほうの左右の縫い代を内側に向け折る。
背板の両端の縫い代を折り、背板の縫い代1cmと後身頃の横がちょうど同じ幅になるところに重ね縫う。
後の帯
アイロンで後ろ帯の縫い代を折る。
アイロンで縦半分に折る。
帯の両端の縫い代をを裏へ折る。
アイロンの折り目で帯を折る。
背板の縫い代の上に帯の端を3~4cm重ね下から5mm位の所を縫う。
前で結べる長い帯をつける場合
縦8cm横55~80cmの長方形を2枚切る。
長めに切って置くと調整しやすいです。
結び紐の結び方や腰囲のサイズによって長さが変わると思うので、袴に縫い付けるときに試着して、長さを調整する。
長い帯を縫う
他の帯と同様にアイロンで縫い代を折り、半分に折る。
端から3~5mmのところをミシンで縫う。
短い帯の上に長い紐を重ねる。
中心側の隠れる部分だけを縫って固定する。
※生地にもよりますが、長い紐までつけるとかなり厚くなりますので、この場合は手縫いで縫うことをおすすめします
背板を帯に挟み込むようにかかぶせる。
後を閉じる
端から2~5mmのところを縫う。
ツイル位の厚さになると、ミシンによっては縫えなくなるので、アイロンで形を整えて、熱接着の両面テープで裏側の縫い代を固定するか、まつり縫いなどで固定する。
短い帯の表側にマジックテープ(硬いほう)を置いて縫う。
すそを縫う
一度試着し、お好みの丈になるように折る。
すそをアイロンで折って縫う。
出来上がり。
いるもの
□ 表生地
□ 接着芯15cm
□ 生地にあった色の糸
□ プリーツ固定液
□ 簡易版にする場合はマジックテープ2cm×10cmくらい
オススメの生地
ポリエステルツイル
ツイルは布の織り方の名前なので繊維の太さや加工によって特徴が変わるので、一度サンプル取り寄せするのがオススメです
ポリエステルギャバ
ツイルの一種ですが、薄めでやや張りのある生地です。
軽さを出したいけど張りも欲しいというときに。
綿ツイル
どこの手芸店でも手に入りやすい生地で縫いやすいです。
綿100%なのでどうしてもシワが入りやすいです。
TCブロード
薄くて少し張りのある生地。
ポリエステルが入っているので綿100%のブロードに比べシワになりにくい。
薄いので色の明るいものや淡いものは透けます。
必要な布の量の計算方法
丈を短くしたり、伸ばしたり、改造パーツなど組み合わせをかえると布の量が大きく変わるので、正確には型紙のすみについている1/10サイズの型紙を使って動画のように計算してください。
特にコスプレだとパーツごとに色を変えたりするのでこの方法で確認すると確実です。
布を切るときの効率的な配置も分かるのでお勧めです。