演劇やコスプレ用にミシンでそれっぽく作れる狩衣もどきの作り方です。
洋服と着物がそれぞれ専門店があるように、洋裁と和裁では学ぶ学校も別な異なる専門分野ですので本格的な着物を学びたい方は「和裁」のサイトをご利用いただけたら幸いです。
縫い方
服のつくり方なんてさっぱりという方は洋裁漫画を読むのをオススメします♪
型紙に指定された場所の裏に接着芯を貼る。
お洋服に模様や刺繍を入れたい場合はこの時点で入れておくと楽ですよ。
型紙を組み立てる
1枚目に貼り合わせの組み合わせが書いてあります。
先に貼り合わせの組み合わせに山を分けてから、左と下を切り落として貼ってください。
糊づけするとしわになったり伸びたりするので、お勧めしません
メンディングテープを使うと3年くらい保つので繰り返し使え、上から鉛筆などで描けるので改造にも便利です。
改造したいと思ったら
1/10サイズを組み立ててみよう!
理解というのは情報が蓄積した結果、頭の中で想像が出来る状態をいいます。
つまり実際に作ったことがない場合、いくら説明書を見ても情報不足で理解することは難しいです。
なので、型紙の隙間についている1/10サイズの型紙をテープで組み立ててみてください。
手の中に納まるサイズで俯瞰で立体的に形を確認できるので、得られる情報量が多いので、一気に説明書の意味が分かりやすくなりますよ!
綿麻の生地の場合は水通し
使う生地が綿や麻などの天然繊維の場合5%程度縮みます。
5%とはおよそ1サイズ小さくなるという事なので、縮めてから布を切ってください。
接着芯を貼る
芯を貼ると縮むので先に接着芯を貼ってから型紙を写してください。
型紙に記号を写す
うさこの作る型紙には番号が振ってあります。
この番号をマスキングテープに写して貼ると縫う場所を間違えにくくなりますよ。
布はしのほつれどめ
画像の色の説明
表地
表面 裏面裏地
表面 裏面型紙の説明
布を切るとき赤い部分を切るので、線を忘れずに写してください。えりを折る
えりの縫い代を1cm裏側へアイロンで折る。
さらにそれを真半分に折る。
ひもについて
リボンを通すためカッターなどで切込みを入れる。
ほつれやすい生地は切込みを入れるところに薄手の接着芯を貼る。
このようにきりっぱなしに紐を2本通してあります。
実物はリボンではなく紐でした。
作りたいアニメや漫画のデザインに合わせリボンやテープをお使いください。
端そでと奥のそでを表同士が内側になるように重ねて縫う。
布の縫い合わせ方
↑生地の持ち方ひとつで縫いやすさが変わるので試してみてください。
おくみ
前身頃(胴体)の前中心に「おくみ」というパーツを表同士が内側になるように重ねて縫う
見返しを表側にひっくり返して、アイロンをかけて整えてください。
そで
身頃(胴体)の上にそでを内側同士が表になるように重ねる。
型紙にかいてあったそでをつける区の印の間を縫う。
そでの底を縫う。
折り目はこのとき広げて縫う。
縫い代を裏側へ折る。
裏地をつけない場合は、裏地は飛ばして、縫い代を縫うか、熱接着の両面テープで固定して、えりつけに進んでください。
熱接着の両面テープを持っている場合は、このときに、表の縫い代に布接着の両面テープを貼る。
※布用の両面テープではなく「熱接着の両面テープ」です間違えないように注意
裏地を付けない場合
実際の裏地をつけていない装束は撚り(ひねり)といって、米で作った糊で細く巻いてほつれないようにしてあります。
しかし、時間がかかるので、裏地をつけずに衣装をつくるなら、ほつれどめして折るか、三つ折りして縫うといいです。
装束博物館(許可を頂いて撮影したものです)
裏地を縫う
裏地 表面 裏地 裏面表地と同じように裏地を縫う。
裏地の縫い代も裏側へ折る。
ミシンの調整について
裏地などの薄い生地は縫い目の長さが長いと引きつったような細かいしわが入ったりしやすいです。
ミシンで作る場合、縫い目の長さを2くらいの細かさに設定する。
また針が磨耗していると繊維を断ち切って伝線しやすいです。
そのため針は薄地用の細い新しい針に交換をオススメします
裏地を綺麗に仕上げるコツ
縫い代の幅は1.5cmありますが1㎝幅で縫う。
5mmの差が調節用の余裕になります。
5mmほど縫い代より内側をアイロンで折る。
アイロンの温度は中~低温で。
温度が高いと素材によっては縮んだり、引きつったりすることがあります。
ゆるみ分の折り目を広げないように作業を続ける。
市販の裏地のついた洋服を見ると、同様に折り目をつけて裏地に余裕を持たせているのを確認することが出来ますよ。
この折り目に余裕を持たせることをお裁縫用語で「キセをかける」といいます。
裏地は裁断している端からずれやすいので縫い合わせる相手の場所にあう長さになるように臨機応変に調整する。
表地と裏地をあわせる
表地と裏地を両方表側が外向きになるように重ねる。
あわせたら待ち針で固定する。
熱接着の両面テープをお持ちの方はここではく離紙をはいでくっつけてください。
熱接着の両面テープを使った裏地の縫い方
表面にひっくりかえしてアイロンをかけて形を整えてください。
そのままぐるっと端から5mmの所をミシンで縫う。
えりのところもずれないように端から5mmくらいのところをあわせてとめておきます
えりを縫う
襟(えり)を縫う。
身頃(胴体)とえりを表同士が内側になるように重ねる。
身頃よりえりが●=縫い代分はみ出すように重ねて縫う。
両端の縫い代を裏へ折る。
アイロンでつけおいた折り目でえりの半分を裏側へ折る
中に1.5~1.8mm幅に切った厚紙や0.2~3mmのライオンボード(ソフトボード)を芯として入れてください。
熱接着の両面テープを使うか、まつり縫いでえりの裏側を閉じでください。
柄を入れる
柄を入れたいときはほつれ止めをした直後に入れると楽です。
この柄はセタカラーという布用絵の具の金色と、ステンシルの技法で描いています。
首のひもについて
首の紐の作り方
写真は護国神社の斎服を許可を頂いて撮影したものです
(白の糸が出ているのは、劣化して糸が切れたもののようです)
紙をねじって縄にしたものにのり(接着剤)を塗り、紐状に切った布を巻いて作った紐をねじって、しゃか玉結びしたものを作る。
襟の先にはさんでください。
舞台で早替えがある衣装の場合はスナップボタンにするといいとおもいます
しゃか玉はアジアン結美を使うと簡単に作れます
この型紙で作りました
コスプレ用のミシンで作れるかんたん狩衣風の型紙上記の型紙に組み合わせてデザインを変更できます
えりを四角く改造する方法改造パーツをダウンロードしてください
使い方
改造パーツの身頃と見返しのパーツを切り出す。
身頃のほうは黄土色の線の中をくりぬいてください。
元の型紙の上に黄土色の線を重ねて赤い部分をカッターで切る。
これで改造終了です。
いるもの
□ 表生地
□ 生地あった色の糸
□ 接着芯
□ 熱接着の両面テープ
オススメの生地
化繊なので綿ツイルに比べて軽いです。
しわになりにくいです
初心者にも扱いやすい生地です。
ツイルは布の織り方の名前なので繊維の太さや加工によって特徴が変わるので、一度サンプル取り寄せするのがオススメです
ポリエステルギャバ
ツイルの一種ですが、薄めでやや張りのある生地です。
軽さを出したいけど張りも欲しいというときに。
綿ツイルどこの手芸店でも手に入りやすい生地で縫いやすいです。
綿100%なのでどうしてもシワが入りやすいです。
ポリエステルアムンゼン
柔らかくドレープ感のあるデザインに向いています。
写真の洋服はアムンゼンで作ってあります
化繊なので軽く、しわが入りにくいです。
ポリエステルツイ ルより軽いです。
ややテロテロしているので裁断のとき少しずれやすいです。
チャイナ生地です。写真ではえりに使っています。
見栄えがいいので全部に使ってもいいですし写真のように部分使いでも面白いですよ。
必要な布の量の計算方法
丈を短くしたり、伸ばしたり、改造パーツなど組み合わせをかえると布の量が大きく変わるので、正確には型紙のすみについている1/10サイズの型紙を使って動画のように計算してください。
特にコスプレだとパーツごとに色を変えたりするのでこの方法で確認すると確実です。
布を切るときの効率的な配置も分かるのでお勧めです。