袴の布の切り方(ズボン部分)
※この作り方はコスプレや演劇のための衣装を短時間で安く作りたいという人のためのものです。
洋服と着物がそれぞれ専門店があるように、洋裁と和裁では学ぶ学校も別な異なる専門分野ですので本格的な着物を学びたい方は「和裁」のサイトをご利用いただけたら幸いです。
縫い方
服のつくり方なんてさっぱりという方は洋裁漫画をサラッと読んでおくといいかも



裁断した全てのパーツの端をほつれ止めをする。
型紙に指定された場所の裏に接着芯を貼る。
お洋服に模様や刺繍を入れたい場合はこの時点で入れておくと楽です。
■表 ■裏
布はしのほつれどめ
布の縫い合わせ方
まっすぐ縫う方法
印つけとヒダの折り方
丈だけ伸ばしたい場合

丈だけ伸ばしたい場合はすそに対して平行に横に切る。
伸ばしたい分広げて間に紙を足してください。
広げた分ヒダの線がずれるので、線を引きなおしてください。
線を引きなおすときは端から端に向かって線を引くとサイズが多少変わってしまいます。
そのため、端ではなく、出来上がり線(青線)と折り山の線の交わった所を定規で線を引いてください。
縫い方 帯

帯は2枚を表同士が内側になるように重ねてつなげる。

前後の帯と足の紐を作る。
生地の縫い代をアイロンで裏側へ折る。
さらに半分に折る。


後ろ帯は先に半分に折る。
真ん中の折り目の所を2mmほど隙間を開けて両端を折る。
(隙間は布の厚み分)

足の紐は両端の縫い代を裏側へ折る。
半分に折る。
端から2~5mmくらいの所を縫う。
紐帯の縫い方
すねあてを縫う
紐をすねあての部分の表の上に重ねる。
紐とすねあての中心を合わせ左右7cmほど縫って固定する。
紐を縫いこまないようによける。
内側が表になるように折り、上から印までの間を縫う。
アイロンですその縫い代を折ってから、脇の縫い代を左右に広げる。
左右に広げた所の縫い代を端から5mm位の所を縫う。
縫いにくかったら熱接着の両面テープでくっつけてもいいです。
すそは端から1.5cmの所を縫う。
切りじつけをする

線の上を2枚一緒に仕付け糸で印をつける。

仕付け糸を2色持っている場合は山折と谷折の印を色を変えておくと間違えにくいです。
ヒダの折り方
折り目をつける

アイロンで表から見たときにヒダを内側に向かって折る。
端の斜めの所は裏に折る。
表から見たとき
緑の線は山折り
赤の線は谷折りです。
折りたたむと端から3つ目のヒダが斜めのところからはみ出します。
はみ出したところは、表から見て見えないように適当に折る。
ここの折り目を型紙書くと線が細かくなるのであえて入れていません。
シルエットなどに影響のない部分なので、折る幅は見えなければ何cmでもかまいません。
※ポイント
プリーツ固定液を使う。
これを使わないとヒダが徐々に消えてしまいがちです。
特に綿や麻で作るときにこれを使わないと縫っている間にヒダが消えることがあります。
前の斜めの折り目を笹ヒダというそうです。
脇側の折り目を裏に折る。
一番内側の斜め折り線から表に折り返してください。
脇から2本目の折り線の1mmほど脇側を縫う。
2本目の折り線で脇に向かって折り、端を縫う
和裁だと表に出ないように縫っていくのですが、コスプレ用ですのでミシンで端から2~5mmのところを縫っても良いです。

後の斜めの所は「投げ」というそうです。
後は裏側に2度折ってまつり縫いするか、熱接着の両面テープで固定する。
笹ヒダの縫い方
まつり縫いの仕方
中心を縫う

ヒダを縫いこまないようにいったん広げる。
前は前同士、後は後同士表が内側になるように重ねる。
股のところを縫い代1cmで縫う。
アイロンでつけた折り目どおりにたたんでください。
端の斜めに折った所を縫う。
布の端から5mm位のところを直線で縫う。
ヒダが取れないように上側も5mmの所を縫う。
すそは脚絆部分がつくのでしっかりサイズをあわせてヒダを固定する。
★=女性~細身男性は21cmになるように折りたたんで、固定する。
男性用は22cmになるようにたたんでください。
前中心に股の下のパーツを表側同士が内側になるように重ねる。
1㎝幅で縫う。
端から端まで縫うのではなく、印同士を合わせて印の間を縫う。
同じように後ろ側と股下のパーツを縫う。
股の下を縫う。1㎝幅で縫う。
前と後を表同士が内側になるように重ねる。
脇を1cmの縫い代で縫う。
裏側が見える状態の袴の中に、表側にひっくり返したすねあての部分を入れてください。
すねあての縫い目が、袴の後身頃の中心に来るようにあわせて1㎝幅で縫う。
帯をつける
表側同士が内側になるように前の袴の上側に、前帯(長い帯)を重ねる。
帯の長さの中心と、袴の中心を合わせて、縫い代1cmで縫う。

帯の端を裏に折る。

帯を折り目で半分に折って前の袴の上の部分を包んで端から5mmの所を縫う。

後の帯を袴の上に表同士が内側になるように重ねる。
後身頃の中心と、帯の中心の位置を合わせる。
アイロンでつけた折り目の1mm上側を縫う。

前と同じように両端1cmを裏に折る。
アイロンの折り目で半分に折り、5mmの所を縫う。
マジックテープ方式にする場合

マジックファスナー用の帯の型紙を使う。
ウエストが80cm以上の場合
布を切る前に後の帯を(ウエスト-80)÷2の長さ足すか
布の横に(ウエスト-80)÷2の長さの布を足して長くしてください。

マジックテープ仕様の後ろ帯の折り方は長い帯の後ろと同じです。
表を上にした前身頃に裏を上にした帯を重ねてください。
縫い代1cmはみださせてください。
両端の縫い代を裏側に折る。
帯を折り目で半分に折って前の袴の上の部分を包んで端から5mmの所を縫う。

コスプレ衣装などで袴のウエストが隠れるデザインならば前を短く作りマジックテープで止めるように作ると着替えが楽です。
前見頃(前ズボン)の帯の裏側にマジックテープ(柔らかいほう)を縫う。

後の帯を袴の上に表同士が内側になるように重ねる。
後身頃の中心と、帯の中心の位置を合わせる。
アイロンでつけた折り目の1mm上側を縫う。

前と同じように両端1cmを裏に折る。
アイロンの折り目で半分に折り、5mmの所を縫う。

後の帯は外側にマジックテープを重ねる。
ウエストに試着してちょうどいい位置にマジックテープを
ミシンでテープの端から2~5mmくらいの所を縫う。
この型紙で作りました
上記の型紙に組み合わせてデザインを変更できます

いるもの
□ 表生地
□ マジックテープ方式の場合はマジックテープ
オススメの生地
化繊なので綿ツイルに比べて軽いです。
しわになりにくいです。
張りがあります、パニエを下にはいて広げたい場合に向いていますが、張りがある分柔らかくドレープを出したい場合には向きません。
初心者にも扱いやすい生地です。
ツイルは布の織り方の名前なので繊維の太さや加工によって特徴が変わるので、一度サンプル取り寄せするのがオススメです。
ポリエステルギャバ
ツイルの一種ですが、薄めでやや張りのある生地です。
軽さを出したいけど張りも欲しいというときに。
綿ツイル
どこの手芸店でも手に入りやすい生地で縫いやすいです。
綿100%なのでどうしてもシワが入りやすいです。
表が光沢なし、裏が光沢ありで、均等な太さの繊維ではなく多少繊維の太さにばらつきがあるので、機械製品っぽくない素朴な風合いがでて、和装コスプレに最適です。
綿100%で作りたいなら、ドビー織りの生地もいいかも。温かみがあって、シーチングなどに比べしわになりにくいです。
昔っぽい風合い、お祭りなどの衣装で汗を吸い取って欲しいなどの場合はこちらがいいかも。
必要な布の量の計算方法
丈を短くしたり、伸ばしたり、改造パーツなど組み合わせをかえると布の量が大きく変わるので、正確には型紙のすみについている1/10サイズの型紙を使って動画のように計算してください。
特にコスプレだとパーツごとに色を変えたりするので何十通りの布の量をここに書くわけにも行きませんからね