現代の洋裁の技術で作るミシンで作る前提の浴衣の作り方です。

当方は洋裁工房ですので、本物の和裁を学びたい方は和裁専門のサイトへ行かれる事をお勧めします。
※この作り方はコスプレや演劇のための衣装を短時間で安く作りたいという人のためのものです。
丈がすごく長すぎない!?
着物は前と後ろがつながっていて、肩の所で折って作るので長いんですよ。
型紙のサイズの調整の仕方
丈(縦の着物の長さ)はすそに身長が書いてあるのでその線で切る。
女性用の着物はおはしょりといってウエストの所で折りたたむ部分があります。
なので、丈は肩からすそまでではなく身長と同じ長さで切ります。
各部名称
前身ごろ 後身ごろ
おくみ えり
そで おび おはしょり
洋裁工房のゆかたの型紙は貼り合わせがしやすいように前後に分割しています。
肩のところで貼りあわせてください
型紙には縦に3本線が入っています。
右端の線で切って、左端の線に重ねるとSサイズ
真ん中の線で重ねるとMサイズ
何もせずそのままだとL
間に紙を2cm足すとLLサイズ
間に紙を4cm足すと3Lという感じに簡単に大きく出来ます。
縫い方
服のつくり方なんてさっぱりという方は洋裁漫画をサラッと読んでおくといいかも



裁断した全てのパーツの端をほつれ止めをする。
型紙に指定された場所の裏に接着芯を貼る。
お洋服に模様や刺繍を入れたい場合はこの時点で入れておくと楽です。
布はしのほつれどめ
画像の色の説明
表地

おくみ

おくみ(図の台形のパーツ)と前身頃(胴体)を表側同士が内側になるように重ねる。
端から1cmの所を縫う。
布の縫い合わせ方
まっすぐ縫う方法
前中心

えり付けの下の部分を三つ折りしてください。
三つ折が難しい場合は2つ折りでもいいです。
後中心

身頃を内側同士が表になるように重ねる。、後中心を1cm幅で縫う。
アイロンで背中心の縫い代を両方とも表から見て左に折る。
えり

えりの縫い代を1cm裏側へアイロンで折る。
さらにそれを真半分に折る。
えり芯
えり芯の型紙もしくは指示のあるものの場合はつけてください。
ない場合はえり芯のところは飛ばしてください。
えり芯を半分に折る。
えりの内側に入れる補強の芯のこと。
シーチングやさらし等無地の物。表に色、柄が透けなければ、ゆかたの端切れでもよいです。
それを横30cm縦10.5cmの長方形に切って使う。
裏を上にしてえりを広げる。
えりの上にえり芯を重ねる。
えりとえり芯の真ん中を合わせる。

えりの肩のカーブの縫い代に7~8mm程度の切り込みを入れてください。
切り込みを入れないとカーブがきついので、しわが入りやすいので、忘れずに。
表同士が内側になるように身頃(胴体部分)にえりを重ねる。
襟の中心と、身頃の背中心を合わせてから左右を1cm幅で縫う。縫っていくと綺麗につけやすいです。
えりの縫い方
一般的な織物は縦横にはあまり伸びず斜め方向には伸びやすい性質があります。
なので端から順にえりをつけていくと型紙どおりに作ったのに長さが合わなくなることがあります。
えりは斜めに切られているの伸びやすいです。
だから生地の長さどおりにつけると会わなくなるので下の図のように端同士を固定してから、中央をと、等分するように待ち針をさしてください。
えり先
キレイに仕上がる方法

衿の中心の折り山を裏向きに折る。
余分を切る。
簡単に仕上げる方法
上記が難しい場合は
えりを縫いつけたあと、縫い代1cm残して先を切る。
アイロンでつけた折り目で半分に折って端から5mmのところを縫う。
そで

表を上にした身頃(胴体)の上に裏を上にした袖を重ねて1cm幅で縫う。
肩と、そで山(真ん中の印)を合わせて、指示された区間を縫う。
縫い代は左右に折る。
おさいほうの用語でこれを割ると言います
手を通すためそで口の所から下を1cm幅で縫う。
アイロンで縫い代を背中側に折る。

そでくちの縫い代を三つ折して縫う。
先にアイロンで折り目を付けて縫うと楽ですよ。
脇

脇を1cm幅で縫う。
「身八つ口(15㎝)」の所はぬわずに脇をまっすぐ縫う。
身八つ口

そでのわきの下(みやつ口)とそで付けの下を縫い代をアイロンで内側に折り、縫う。
手縫いでも良いですし、こだわらなければミシンでどうぞ。
すそ
すその縫い代を裏へ追って、縫う。
共えり
縫い代を1cm裏側に折る
左右の縫い代も1cm裏に縫う

かぶせえりの中心とえりの後ろ中心を合わせてピンを刺す。
手縫い(本ぐけ)でえりにかぶせえりを縫いつけてください。
↓このようにかぶせえりとえりの端を交互に0.5~1cm間隔で縫う。

手縫いで縫っておくとえりが汚れても、この共えりだけを取り替えればいいのですよ~。
かぶせえりをえりを包むように折り、まつりぬいをしてください
いしきあて

着物の反物で作る場合は両脇はほつれないのですが、洋服生地で作る場合は両端がほつれるので図のように上下左右を1cm内側に折って縫う。
縦に折り目をつける。

いしきあての折り目を後中心の縫い目を合わせる。
折り目から5mm横を縫う。
耳ぐけという縫い方で横と下を縫う。
表まで針を出し、繊維を1~2本すくいとる。
再びいしきあて側を1mm縫う。
布の間を2cmほどくぐらせてください。
これの繰り返しです。

この型紙で作りました
いるもの
□ 表生地
□ 生地にあった色の糸
□ 接着芯 30cm~(薄い生地でえりをしっかりさせたい場合)
□ スプレー洗濯のり(生地に張りを持たせるため)
オススメの生地
キモノ用の生地 反物で1反丸ごとから量り売りのお店もある。
反物の幅は大体幅38~40cm位
のりがきいている
目の詰まった薄手の綿生地。
反物に比べ張りがないものもあるので、洗濯のりをかけて張りを出すときれいに仕上がる
コスプレ用で無地で作りたい場合
ツイルは布の織り方の名前なので繊維の太さや加工によって特徴が変わるので、一度サンプル取り寄せするのがオススメです
ポリエステルギャバ
ツイルの一種ですが、薄めでやや張りのある生地です。
軽さを出したいけど張りも欲しいというときに。
必要な布の量の計算方法
丈を短くしたり、伸ばしたり、改造パーツなど組み合わせをかえると布の量が大きく変わるので、正確には型紙のすみについている1/10サイズの型紙を使って動画のように計算してください。
特にコスプレだとパーツごとに色を変えたりするので何十通りの布の量をここに書くわけにも行きませんからね