ギャザーの縫い方
糸の調子を調整する

ミシンの縫い目の長さを長くしてください。
1針分の長さが3~4mm程度に設定する。
設定方法はミシンによって異なるのでミシンの説明書をご覧ください。
説明書をなくした場合はメーカーサイトで説明書がダウンロードできるものもあります。

ミシンの上の糸の糸調整を弱くもしくは数字が小さくなるほうへ動かしてください。
糸調整をするための調整器はミシンによって異なります。
ダイアル式のものは左に回すと弱くなり、デジタルのものは「弱く」もしくは「-」と書かれたボタンを押すか、タッチパネルを押すことによって調整できます。
こちらもわからない場合は説明書を見るといいと思います。
下の糸を引き出す

縫い始めは糸が抜けないように、ミシンの後方へ上下の糸を長めに(6~7cm位)出してください。
縫った後ミシンから生地を動かす前に、縫い初めと終わりの上糸の両端を5cm位残して切ります。
すると長い方が下糸とわかるので間違えにくくなりますよ。

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通常は図Aのように糸調子が布の間でつりあった状態が綺麗といわれますが、
あえて上の糸を弱くすると、上の抵抗が弱いため下に糸が引っ張られ図Bのようになります。
これによって下の糸が引き抜きやすくなります、それを利用して布を縮めます。
2本平行に縫う

縫い代の中を2本縫う
引っ張る糸が分からなくなる場合

これで、縮める時に引っ張るのは長い方だと区別がつくようになります。

1本より2本縫ったほうがギャザーが均等に寄せやすいです。

糸を引くための持ち手にするため縫い終わりの糸も10cm程度長めに引き出してください。
2本縫ったら下糸(ボビン)は元の糸に変えてください。
ギャザーを入れ終わったら忘れずに糸調子と縫い目の長さを元に戻してください。

ギャザーを入れるときは面倒でも2本入れておくと綺麗にギャザーが寄せられます
1本だけだと布端がそろわずガタガタになります。
なのでスカートのすそに縫いつけて完成した~と思ったら、表に端がはみ出ていた!なんてことがあったりしますよ。
印をあわせる

フリルを縫いつけるときはこのように同じ数だけフリルとフリルを付ける土台になる方に均等に印を入れてください。

印同士をあわせてピンでとめてください。

ギャザーを寄せるために裏側(ボビン側)の糸2本だけを引っ張ります。
一度に引っ張る量は3cm。
3cm引っ張ったらシワを中央に移動させてください。
一気に引っ張ると生地の摩擦による抵抗に負けて糸が切れます。
このとき裏側の糸の色を変えておくとどっちが裏側だったっけと悩まずにすみます。

表側同士が内側になるように重ねてミシンで縫う
長い距離のギャザーの場合

ひと繋ぎでギャザーを縫うと、ギャザーを中央まで移動させる量が多く大変です。
何等分かに分けてギャザーを寄せをすると効率も良いです。
端ギリギリまでギャザーを寄せる方法
付ける所に長さを合わせて縮めたら、ギャザーの糸を結んで緩まないようにする。

フリルを起こして土台側に縫い代を折る。
土台と縫い代を一緒に表からミシンで縫って固定する。
両フリルの作り方

フリルを作るときはほつれ止めをすると厚みが増してかたくなり、綺麗なドレープが出来ないことがあります。

織物は縦横の糸で織ってあるので、縦横はほつれやすく、斜め方向はほつれにくいという性質があります。

それを応用して布の縦横に対して45度の角度で切ることでほつれどめをせずに使うことが出来ます。

長さを足したいときは、90度の角度で交わるように重ねる。
少しずらして、交わった角を結ぶように縫う。


斜めに縫い合わせることで縫い目がすっきりします。

縫い代をアイロンで広げる
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片フリル
はみ出た縫い代を切る。
両フリルの場合は両端を折って縫う。
片フリルの場合は片方だけ折る。

中央をギャザー縫いしてください。
下側の糸を引っ張れば左右がヒラヒラしたフリルになります
分量によるフリルの違いと生地による違いの比較
シーチング

これは一般的によく見かける薄手の綿生地。
ブロードと呼ばれるものです
土台の生地に対して1.3倍1.5倍2倍の分量の生地にギャザーをよせて縫いつけてあります。
カツラギ

生地屋さんでカツラギくださいというと、厚手の綾織の綿生地を出してくれます。
バッグを作ったりズボンやカジュアルなジャケットなどにも使われます。
上が1.5倍下が2倍のフリルです。
生地が厚く張りがあるので、1.5倍でもかなりボリュームが出ます。
2倍ともなるとかなりモコモコします。
ギャザーを寄せると言う事は生地の密度が上がると言う事です。
生地の密度が上がると生地が固くなりますので針が折れやすくなります。
シルデューデシン

化繊のテロテロした薄手の生地です
上が1.5倍 下が2倍のフリルです。
上のカツラギと同じ分量なのに全く風合いが異なるでしょう?
薄く張りが無いのでボリュームが無いので2倍でカツラギの1.5倍程度と同等位のボリュームに見えると思います。
別珍
同じ生地でも一重(折らずに使う)か、二つ折りにするかによっても風合いがかわってきます。
一重で作ったフリル
画像を押すと大きな画像になります。
二つ折りしたフリル

二つ折りにすると縫い付け部分が2枚に重なるので、厚みも増し、張りも上がるので密度が増しみっちりとした感じになります。
別珍は生地自体が厚いので余計みっちりした感じになりますね。
以上を踏まえ、どんな生地も一律に同じ分量と言うわけでなく、素材によってギャザーの分量を変えてあげると、イメージに近いデザインが作れると思います.
二つ折りは布の量も増えるし、厚みも増すのでいつ使うの?と思うかもしれませんが、
張りの無い生地を二つ折りする事で張りを出したり、端をほつれ止めして折ると見栄えが悪い時や裏が見えるのが見栄えが悪いと言う時に使います。
例えば胸元や肩のフリルはせり出しているので張りがないとだらんとしてしてしまう、と言う時などは二つ折にすると、裏も綺麗ですしね。
ヘッドドレスのフリルなども二つ折りにすると綺麗ですね。
分量の決め方
結局ギャザーの分量を決める場合どうしたらいいの?
このやり方はトルソーとか家にない、一般の趣味でやっている人向けの内容です。
学校とかで立体裁断やっている方は習った方法で作ってください。
例えばこういう手首の所をすぼませてそで口をフリフリにしたい場合。
本番に使う布を用意する。
上記した通り生地の厚みや張りで風合いが変わるので使う生地で確認するのが大事!
ゴムや紐の中に布の端を入れて鏡を見ながらボリュームを確認する。
鏡で見てボリュームを確認する。
この時姿勢を正して見てね、斜めに立っていたりするとシルエットが違って見えたりするよ。
手首のゴムの所の生地が一周した所に印を付ける。
体から外して長さを測る
そでならば測った長さにそで口を広げる
レースなら、測った長さに縫い代を足した長さに切る。
こうするとトルソーとかなくても、ボリュームが決められますよ!
カーブの所につける場合
広げる比率が分かっている場合
過去に使ったことがあり、どれくらいの倍数かけると、どういう風合いになるか分かっている場合、フリルやレースをつける所の長さにフリル量をかけると必要な長さがわかります。
比率の出し方
以下の長さになるように縮めてみて、好みのボリュームを選ぶ。

