うさこがコスプレ衣装を作る時、生地を選ぶチェックポイントです。
イベントに参加したとき、あわせなどで同じキャラの同じデザインの衣装をきているのに、全く雰囲気が違う人達を見た事がありませんか。
あなたが生地を選ぶ際、何を基準に選んでますか?
値段?
見栄え?
衣装の仕上がりは最初の生地選びでだいぶん変わってきます。
色の種類が多くて、どこでも手に入れやすいし、薄くて柔らかいので縫いやすい。
だからまずこれを買う人は多いんじゃないでしょうか?
うさこは、これをメインで使うことはほとんどありません。
でも、コスプレ衣装というのは、会場内のみで、コスプレ衣装での来場、会場外への退場は禁止されていますよね。
つまりカバンなどに収納した状態で会場入りする訳ですね。
シーチングは、柔らかい、つまりシワが入りやすいんです。
シーチングは柔らかい一般的なデザインのブラウスや、ワンピースによく使われています。コスプレには色の種類・扱いやすさから、自作のバイアステープに使ったり、柄入れなど部分的に使用する事にとどめておくと良いですね。
コスプレに関してですよ!一般服は逆にこの柔らかさが女性らしい優しい印象の服になったりしますので、市販の服には良く使われてます。
シーチングと同じ綿の薄手の生地ですが、織り目がつんでいて、パリッとした生地です。
シーチングに比べたら、シワの量は少ないです。
あくまでシーチングに比べたらの話です。
ブラウスや、シャツ、甚平など薄手の軽いイメージの衣装に向いています。
薄いので、色の薄い生地は透けます。
なので下に柄物のTシャツや下着をつけていると柄が見えたりします。
T/Cブロードに比べやはり、シワが気になるのと、プリーツを入れたとき、消えるのが早い気がするので、私はあまり使いません。
綿ブロードと特徴は似ているのですが、シワが入りにくいです!!
軽いので重ね着が多い衣装などは負担が少ないのでいいですね。
シワシワの衣装と、パリッとアイロンのきいたままの衣装での写真撮影。
ほんの数百円~の差でも写真は一生その姿を残してくれますから、納得のいく写真を残したいならこれがオススメです。
綿100%シャツって、毎回アイロン掛け面倒じゃないですか?
男性などは形状記憶のシャツを買う方が多いと思います。
だってアイロンがけ毎回大変ですもんね。
既製品を買うときも素材を気にするでしょう?
衣装を作るときも一緒です
ただし薄手の生地を使用するデザインにお使いください。
薄地ですから、シワが入りにくいからと、これでジャケットやパンツを作ると、薄いので寒々としてしまいます。
主にブラウスやスカート、甚平などに使用するといい感じが出ると思います
ちなみにT=ポリエステル(テトロン:商品名) C=コットン(綿)のことだそうです。
ツイルだとちょっと厚くてTCブロードはちょっと薄すぎるという場合は、このポリエステルレーヨンの生地が使いやすいと思います
・軍服やジャケットを作りたいときは薄地を使うと貧相になってしまいます。
例えば詰襟の学生服をシーチングで作ると、思い切り柔らかい雰囲気のブラウスになってしまいますので、イメージどおりにはなりません。
透けないで、やや厚めになると、綿ツイルという生地を使う方が多いのではないでしょうか?
たたんだときに折り目に(赤い線のところ)しわがつきやすいので
このようにタオルをはさんでたたむと折りジワが多少防げます。
おすすめはポリエステルツイルです。
幅も広いので生地の量も少なめで済みます。
ズボンなら出来上がりの希望の丈プラス余裕20センチもあれば作れますよ!
ポリエステルなのでしわも入りにくく、かばんに入れて持ち運びするコスプレ衣装には最適です.
ただ、ツイルはお店によって厚いものもあるのでパワーのないミシンの場合縫いづらい場合もあるので、その場合はポリエステルギャバがオススメ
ポリエステルツイルがいいんだけど色数が少ないという場合はこちらのポリエステルツイルが色数が多いです。
ポリエステルツイルといってもどこの生地も同じというわけではなく、ポリエステル(原材料)ツイル(織り方)なので元の繊維の太さや加工によって性質が違うので注意してください。
注)決して綿ツイルが悪いというわけではありません。
綿ツイルのほうがどこでも手に入りやすいですし。
ただ、シワという点で比較するとポリエステルツイルはしわが入りにくいですよと言うことです。
さらにがっちり厚めの重厚感を出したい、高級感を出したい場合ウールや化繊等のスーツやコートに使われる生地などを選択すると良いでしょう。
ウールや化繊って高そう!って感じがするかもしれませんが、
良く目をやっていただきたいのが、生地の幅です!
通常綿生地は90~120㎝位ですが、ウールや化繊は135~180㎝位あったりします。
つまり買う生地の量が半分で済んだりするんです!
物によっては綿生地より安くついたりすることもあります!!
また同じデザインでも一緒に並んだ時の雰囲気が違います。
綿ツイル は一人だけだと分かりにくいですが、ウール・化繊の生地などで作った同じデザインの人の衣装と並ぶとその差がハッキリします。
ウールや化繊に比べると綿ツイル等で作った服はカジュアルで安っぽく見えちゃうんです(涙)
ただ綿ツイルが悪いって訳ではなく、学生服やジャケットなどはウールや化繊で作った方が本物っぽく見えるが、デザインがカジュアルなものであれば綿ツイルも選択の範囲に入れても良いというだけの話です。
まあ、ウールや化繊にも色々あるんですが、一つ一つ説明したらとんでもない量になりそうなので割愛しました。
2WAY等の伸縮検証
取り寄せさせて頂いたサンプルの伸縮を確認してみました。 生地を買う参考になれば幸い
※カットサンプルだったので縦横が逆の場合もあるかもしれません 機械で測ったのではなく手作業なので多少の誤差はあると思います。
生地販売店カトウさん
2WAYスパンデックス
縦10cm→18cm 180%
横30cm→65cm 210%
2WAYパワーニット水着用裏地
縦10cm→26cm 260%
横30cm→55cm 180%
キャラヌノさん
ライクラストレッチマット
縦10cm→23cm 230%
横30cm→62cm 206%
ユニフォーム生地
縦10cm→12.5cm 125%
横30cm→52cm 173%
ライクラパール
縦10cm→23cm 230%
横30cm→55cm 183%
トリコット
縦10cm→11.5cm 115%
横30cm→37cm 123%
ポリエステルジャージー
縦10cm→13.5cm 135%
横30cm→45cm 150%
縦10cm→21cm 210%
横30cm→50cm 160%
ストレッチレザー
縦10cm→11.2cm 112%
横30cm→37cm 123%
サニーレザー
縦10cm→10.6cm 106%
横30cm→34cm 113%
エスパ
縦10cm→20cm 200%
横30cm→55cm 183%
エマイユ
縦10cm→10.5cm 105%
横30cm→34.5cm 115%
エステルスムース
縦10cm→14cm 140%
横30cm→57cm 190%
ウォッシャブルターン
縦10cm→11cm 110%
横30cm→37cm 123%
芯地・接着芯「浅草ゆうらぶ」さん
1way ストレッチエナメル(パールタイプ) エナメル合皮 全16色
縦5cm→5.5cm 110%
横10cm→14.5cm 145%
肌色2WAYの比較
コスプレでレザーというと、ほぼ合皮です。
本皮を使うととんでもない金額になりますので使う人はほとんどいないでしょう。
←のティーダ風の黒のレザーは、実はバック用の裏地に使われたりする合皮だったりします。
これは、センチュリーが近いような気がします
このロビンマスクはセンチュリー位の薄い合皮で作っています。
薄地なので、家庭用ミシンでもすいすい縫えます。
少量を欲しい場合は手芸ナカムラがいろいろあります。
ただひとくくりでレザーとなっていますが、掲載レザーがすべて同じ種類ではないので、
前回買ったのと同じ種類とは限らないので注意が必要です。
ごくまれに2m1000円とかで掘り出し物が出ます。
エナメル加工の合皮は摩擦がすごいので、間に紙をはさんだりシリコンスプレーなどを吹いておくと多少すべりがよくなります。
たいがい普通の生地より厚いので、上糸調節を弱くして、押さえの圧力をちょっと弱めにしておきましょう。
そうしないと、縫い終わったあと裏返すと、ミシンの送り歯で生地がぼろぼろになっていたり、あとが残ったりますよ。
手芸のナカムラさんの在庫処分コーナーは要チェックです。
その時々によって異なるのですがレースモチーフや肩パットが5個セットで100円とかあるので、
ついつい使わないのに大量に買い込みたくなるアイテムがあります。
こちらのケビンマスクの生地は厚手のエナメル合皮をそのまま普通の生地のように縫ってミシンでケビンマスクを作りました。
ラリッサは意外とミシンで縫いやすいんです。
もちろん表面は摩擦がすごいので、シリコンペンを表面に塗ることで普通のミシンでも滑りよく縫えるようになります。
三国無双とか衣装自体が華やかなもの、キャラクターが高貴な人物である、デザイン自体がドレスなどの場合はサテンは最適です。
ただしそうではない衣装でサテンを使用すると逆に下品になってしまうことがあります。
想像してみてください、普通に昼間にポリエステルサテンの服を着て似合う人っています?
特別な華やかなデザインの衣装だからこそサテンはその華やかさを発揮するんです。
それを無理やり華やかにしたいからと、何でもサテンを使うと量販店のパーティーグッズ売り場にあるような、ちょっと方向の違うコスプレ衣装のようになってしまいます。
↑これはサテンにアイロンラバーシートで柄を入れてあります。
生地によっては上品な光沢のものもありますので、使い分けるといいかもしれませんね。
ポリエステルサテンは、しわが入りにくいので、かばんの中にギュウギュウにつめていく場合は、ポリエステルのものを選ぶと失敗が少ないです。
文章で説明するとわかりにくいと思うので、ビデオでシワ実験してみました。
いわゆるチャイナ生地など、柄の入ったサテン(朱子織)の生地です。
通常の生地に比べて少々高いですが、見栄えはとてもよいです。
探すときはチャイナジャガードやブロケードで探すといいと思います。
↑この生地の柄は全部布自体の織りに柄が入っているんです。
ちなみにズボンはこの柄
チャイナブラウスの身頃と、胴、オーバースカートはこの柄です
下の狩衣もどきはメイブリッジジャパンさんのチャイナジャガード菊を使用しました
←の三国無双の趙雲風の衣装の生地は緑とブルーは日暮里から
白と水色はメイブリッジジャパンさんから取り寄せました
ドレープ(ヒダ)を作りたい場合はジョーゼットを使うとよいです。
生地自体が柔らかくてシワにならず、ドレープが綺麗に入ります。
スカートの上に重ねてかさ高くしたいのであればオーガンジーを。
もともとは綿で作られたものをさしていたようですが、今はお店にオーガンジーを買いに行くと、大体、化繊のものが出て来ます。
薄いのに張りがあるので、ギャザーを寄せたときにボリュームが出ます。
黒ロリやパンクテイストのお洋服でかすかにしたの服が見えるようにしたり、オーバースカートにして下の柄をほんのり見せるようなデザインにしたいとき
素朴な雰囲気で、透けすぎず、切りっぱなしにしたとき、すぐに端がボロボロになるので、ダメージ加工をしたい人はガーゼとかを使うと楽しい生地かも。
その他 普通の生地屋さんで売っていないがうさこが良く使うアイテムに
100円均一のソフトケースというのがあります。
よくCDとかMDウオークマンなどを入れるようなケース自体がクッション材のような柔らかいやつです!A4サイズとか大きいのもありますね。
これは張りがあって、切りぱなしでも端がほつれず、色が100円均一のお店によって色んな色があって、ハサミで楽に切れて、ミシンで簡単に縫えるんです。
柔らかいので、重ねても普通のミシンでサクサク縫えます。
これを使うとどんなのが作れるかというと篭手やブーツカバーがミシンで作れます。
立体的にしたり、張りを持たせたい部分に針金とか入れなくても、これ単品で張りを持たせたり出来るんですね!
多くの方は篭手などはライオン(ソフト)ボードで作られていると思いますが、アパートなどでご近所迷惑になるので有機溶剤のボンドが使えないとか、自分がボンドのにおいが駄目という方は、これを使えばあまりボンドを使わずにこういう物が使えます
でも最近100円均一でソフトケースを見かけなくなって非常に不便です(涙)
間にウレタンの入った生地。実際に取り寄せて確認しましたがソフトケースと同じような生地でした。
ウレタン付きの布で、1m472円とツイルより安いかも!
カネフォーム
超軽いです
最初のがソフトボード
次がカネフォーム
最後がカネフォームの表面のストッキング生地の貼ってないものを同じサイズに切って重さをはかってみました pic.twitter.com/gIwVl6cmBk— 洋裁工房のうさこ (@yousaikoubou) 2018年4月9日
接着芯を使いこなそう!!
少しでも安く上げたい!だから出来るだけ接着芯とか使いたくない!
そういう人も少なくないと思いますが、接着芯を貼った場合と貼らない場合では、ジャケットはカッチリ感がぜんぜん違いますし、洗濯した後に如実に違いが出て来ますよ~。
詳しくはここ
生地の取り寄せで大失敗したので、生地の厚さと張りの分類をしてみました
張 り が あ る |
厚い |
張 り が な い |
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カネフォーム3mm厚(浅草ゆうらぶ) | フェイクファー(オカダヤ) | 別珍 | ジャージ生地 | |||||||
デニム (岩瀬商店) |
ポリエステルツイル(カトウ) | チャイナジャガード (メイブリッジジャパン) |
Wエステルサテン(オカダヤ) | スタンダードベロア(キャラヌノ) | ||||||
アーバンツイル | ポリエステルツイル(キャラヌノ) | 二重織りジョーゼット (生地屋) |
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ポリエステルギャバ (キャヌノ) | Wガーゼ 天竺(Tシャツ生地) |
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ポリエステルギャバ(オカダヤ) | ポリエステルツイル (CLOTHiC) |
シフォンジョーゼット | ||||||||
メロンアムンゼン(カトウ) | アムンゼン(オカダヤ) | チャイナブロケード (山与織物) |
キャラヌノサテン(キャラヌノ) サテンクレープ(オカダヤ) シンプルサテン(カトウ)サテンクレープ(生地屋) |
シフォンジョーゼット (岩瀬商店) |
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アセテートサテン | ブロード T/Cブロード |
シーチング | タニポン(オカダヤ) | シルデューデシン (生地屋) |
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薄い |
厚みや張りをはかる器具などを使ったりして分類したわけではないので、あくまで主観ですが張りのある生地が欲しいなどの選ぶ基準になれば幸いです。
同じサテンやツイルでもお店によって厚みも張りもぜんぜん違ものがたくさんあるんですよ
ジャケットやコートを作るなら厚みがあって、張りのあるもの、和風系の衣装なら薄くても張りがあれば見栄えが良くなります。
(スプレー洗濯のりを使って張りを出しても可)ふわふわのスカートやワンピースを作りたいならやわらかいほうを選ぶといいと思います。