縫う前の下準備
特別に指示がなければ、洋裁工房で扱っているドールの型紙の縫い代は7mmです。
襟、見返しなどの生地は、接着芯、チュールレースなどを使用すると厚みを減らすことが出来ます。
ほつれ止めをする
生地はそのままだとほつれてくるので、ふちがほどけないように処理をしてください。
ほつれ止め筆ペン
幅広くぬれるので便利です。
ほつれ止め液を使う場合は熱で消えるペンで型紙を写すと作業がしやすいです。
アイロンでインクを透明に出来ます。
チャコペンだとほつれ止め液を使うと消えてしまうので、水分で消えないこのペンを使って裏から写してください。
消えるのではなく透明になるだけなので、表に書くとうっすら見えるので、裏から写してね。
細すぎると生地の繊維に引っかかって描きにくいので普通~太い線のものを買うのがポイントです。
綿や麻の生地はとけないのでほつれ止め液を使う。
洗濯をしないのであれば、木工用ボンドを水で薄めて塗ってもほつれどめになります。
縫い方
画像の色の説明
ダーツを縫う
ダーツ(布を立体にするためのつまみ)を縫う。
ダーツのしるしの真ん中で半分に折り、ダーツの印の上を縫う。
後ろ中心を縫う
後スカートのファスナーを付ける位置から下を縫う。
ピンクの印の所を「あきどまり」といいます。
ここも縫い代は左右に折る。
お裁縫の用語で割るといいます。
後ろスカートと後ろ身頃を縫う
表を上にしたスカートに後身頃を裏を上にして重ねる。
縫い代は上側へ折る。
後見頃を起こして、切り替えの縫い代を固定するために、縫い代を身頃側に折る。
縫い代を固定するために表から縫い目から2~5mmはなれたところを縫う。
(こういう表から見える縫い方、縫い目をステッチといいます)
前身頃と前スカートを縫う
前見頃を前スカートに合わせて縫う。
見頃を起こして縫い代は見頃側に折る。
縫い代を押さえるために、縫い目から2~5mmはなれたところを縫う。
肩を縫う
前身頃と後身頃の肩を表同士が内側になるように重ねて縫う。
前後の肩を一緒にほつれ止めをする。
そでを縫う
カフスをアイロンで二つ折りする。
そで山の中心に印を忘れずに入れる。
(位置合わせに必要)
そで山とそでの下の縫い代に2本(赤い部分)ギャザーを寄せる。
ギャザーの縫い方
パフ部分を裏を上にして重ねる。

パフを起こし縫い代を上側に折り縫い目から1~2mmの所を縫う。
(縫わなくても良い)
お好みでフリルやレースを表が見えるように重ねて縫う。

そで口にカフスを裏を上にして重ねて縫う。
縫ったらカフスの表が見えるように折り返す。

そでと身頃を内側が表になるように重ねて縫う。
そでの縫い代をアイロンで身頃側へ折る。
裁縫の用語で倒すといいます。
脇を縫う
そでから脇を続けて縫う。
型紙のしるしがあるところに、姫そでを固定するためのスナップボタンを付ける。
(生地の裏側)
そでのカフスを裏に折って手縫いかボンドで裏に固定する。
すそのフリルを縫う
すそのフリルを縫う。
縫い代は左右に折る。



フリルの上側とスカートの印をあわせる。
フリルがスカートの裾と同じようになるように、フリルにギャザーを寄せ縮ませ表同士が内側になるようにに重ねて縫う。
お好みで1段、2段と重ねて縫う。
フリルを表起こし、表から縫い代を固定する。
フリルではなく、レースでも可愛いですよ。
ライン上にレースやリボンなどをつけるだけで全然違う雰囲気になります。
裏地などで作ればスカートの下にはくペチコートも作れます。
えりを付ける
このデザインはえりの後ろがこのように分かれています。
分かれていないと後が開けないので着替えが出来なくなってしまうからです。

洋裁工房の型紙は、えり首とえりの位置合わせの印が型紙に書かれています。
BNP=バックネックポイント(後首の点)
SNP=サイドネックポイント(横の首の点)
FNP=フロントネックポイント(前の首の点)
もしくは
数字-1=後首の点(3-1等前の数字は型紙によって異なる)
数字-2=横の首の点
数字-3=前の首の点
形に混乱したら実際に型紙をテープで組み立ててみると、簡単に解決したりします。
左のえり 右のえり
片方のえりを作るのに裏表1枚づつ必要なため
左右で合計4枚切り出す。
えりの裏に隠れる方のえりにしつけ糸で印を付ける。
隠れる方か否か区別をするだけなので、完成時に抜きとるので、玉止めなどはしなくてよいです。
2枚のえりを内側が表になるように重ねる。
しわが入らないように気を付けて外側を縫う。
表に返して端から5mmの所を縫う。
印のある方へ折る。
すると折った時に布の厚み分ズレが生まれます。
折った時のずれをそのまま残して端から3mmの所を縫う。
こうすると図のように見える側のえり(印がないほう)が膨らみますが、実際えりにつけた時に、えりを折り返した時の布の厚みで相殺されて、えりがすっきりします。
表に見える側(印がないほう)のえりを上にしてえりに重ねる。
後中心は縫い代分開ける。
見返しを裏を上にして重ねる。
えりの縫い代のカーブの所は切込みを忘れずに。
切込みを入れず見返しを裏がえすと引きつった感じになります。
(試しに切り込みをいれずに裏返してみてください、そうすると意味が分かると思います)
縫い目を切らないように気をつけてね。
後ろボタンをつける
断面↓
表から片側の縫い代を縫う。
手芸ボンドで固定しても良いですよ。

持ち出しをアイロンで半分に折る。
裏返し、上下を縫う。
表に返しアイロンで形を整え端から2~3mmの所を縫う。
端をほつれどめする。
後スカート側の下に半分に折った持ち出しを置き、重ねて縫う。
このとき前スカートはよける。
スナップボタンかマジックテープをつける。
いるもの
□ 表生地
□ スナップボタンorマジックテープ