よみかた
せっちゃくしん
ざっくりとした説明
接着芯とは、洋服などの素材の補強、風合いの変更などに用いる、生地へ直接接着して使用する芯のこと
洋服に使うものは主に織物の生地やニットの生地や不織布等の裏に接着剤が付いたもので、生地の裏に芯を置きアイロンで接着剤をとかし、圧力をかけて接着する。
左側は芯を張ったもの右側は芯を張っていないもの
芯を貼っていない方は細かいシワがあったり、えりの後身頃側がクタクタになっていますよね
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縫う前の下準備
接着芯のメーカーさんにインタビューしてみた
以下は接着芯のメーカーの
日東紡インターライニングさんの従業員さんに直接インタビュー?して教えていただいた内容です。
※ここでは直接商品は販売されておりません。
しかし製造元であれば、接着芯の詳しい情報も聞けると思うので突撃してきました。
Q 接着芯を選ぶにはどのようなポイントで選べばいいの?
A まずはニット(伸縮のある素材の)芯を選んでいただくと、どんな生地にもフィットします
たとえばウールのような状況によって伸縮のある生地など、従来の織物(伸縮のない)タイプですとその伸縮についていけなかったりします。
なのでニットのものを選ぶと、あわせやすいですよ
Q薄地のものと厚地のものの芯選びで気をつけることとかありますか?
A薄手のものは芯自体も薄手で、触ったときサラサラしたものがいいです。
接着剤の量が多すぎると、染み出てきてしまうので、薄手には接着剤の少な目のものを選ぶといいですね
厚手のものは、ざらざらしたものを。
接着剤の多いものです、接着剤の量が少ないとはがれてきます。
Q接着芯を貼るとどんな利点があるの?
A綿は水洗いで縮みますので、接着芯を貼ってから縫うと、洗濯しても型崩れしにくくなります
Q昔買った接着芯の本には芯は霧吹きなどして湿らせたほうがいいと書いてあったのですが
A今の生地はそんな必要はありません、ドライアイロン(スチームを使わない)でかけてください
Q接着芯を貼ったらしわが入ったのですが
A 接着芯と表地の伸縮率が異なっていたのかもしれません
またはスチームアイロンをかけたため芯がちじんだのかも知れませんね
Q 接着芯を綺麗に貼るには?
A アイロンを滑らせず、上において、少し体重をかけるようにして圧着してください。
接着芯は、熱で接着剤を溶かし、圧力をかけて接着剤を生地に染み込ませます。
なので圧力をかけてください。
だそうです
参考にしてくださいね!
接着芯の本―失敗しない接着芯の選び方、はり方
【動画】ズボンのファスナーの縫い方
↑ここに接着芯の貼り方についての動画も含まれています。
過去にいただいた芯に関する質問
接着芯の適切な温度ってどれくらいなんでしょうか?
(都丹さん)
●中温位といわれていますが、お使いのアイロンによって
多少くせとかもあると思うのでテストをしてみるといいと思います。
私の使っているアイロンは中温だと接着が甘いので、中温まで行ったら
(設定温度に達したらランプが消えたりすると思うので)
そこから高温にして5秒くらい温度を上げます。
それでつけると、芯が縮んだりもせずジャストで接着が出来ます。
(高温で付けると、芯自体が熱で縮むことがあるので注意)
芯を5cm角にカットして、自分が良く使う生地のはぎれに重ねて、
テストをしてみてはいかがでしょう?
A 中温で15秒
B 5秒高温にして15秒
C 10秒高温にして15秒
とかで接着して、冷ました後確認してみては?
テストと言っても5分くらいで出来ると思いますし、
一度行って覚えておけば、後は芯自体を替えない限り再テストはしなくていいですからね
あと、コードレスアイロンは、結構すぐ温度が下がるので、
まめに蓄熱させてつけないと、温度が低くなって、接着芯の付きが甘くなります。
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接着芯を張る一番良いタイミングっていつですか?
布を裁断する前?後?縁の始末をするためにジグザグミシンをかける前?
(annriさん)
● 接着芯を付けるのは、裁断する前がいいと思います。
小物や、ジャケットなど、裏全体に芯を貼る場合 +++
・型紙より大きめに粗く生地を切りだしておきます。
(大きいままだと芯を貼りにくいですからね)
・芯を型紙より気持ち大きめに、そして粗く切った生地より
小さめに切ります。
(生地より大きいと芯を貼った時はみ出して、
アイロン台に接着剤がついて汚れちゃいますから)
・生地の裏に芯を貼り、充分冷ましてから切る。
部分的に貼る場合 +++
生地を裁断、もしくは、裁断するための線を写してから芯を貼る。
肩やそで口、スリットの部分等は、形が分からないとピッタリの
場所に貼ることが出来ないので、形が定まってから貼ってください。
不織布やニットの芯だと端はほつれてきませんが、織り物の芯は
端がほつれるものもあるので、ほつれ止めをする前につけて、
一緒にほつれ止めをするといいですね。
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接着芯の種類が多くて、好みの硬さを店員さんに伝えてみるものの表現が難かしくてつたえにくい
(conioni)
●通常町の布やさんで買える洋服用の接着芯というと
・紙芯
・布芯
・ニット芯
だいたいこの3つになります。
(帽子等に使う固めの芯もあります)
手作りフェアに出店していた接着芯のメーカーさんいわく、
お洋服を作るのであれば、ニットの芯の方が素材を選ばず
いろんな服に合わせやすいのだそうです。
特にニット芯は切りっぱなしでもほつれにくいので、細く切って
補強用に使ったりするのに便利です
接着芯の使い道によっては硬さで選ぶのではなく
接着剤の量で選ぶ必要があるんです。
薄地の生地を張りを出すために、厚地用の芯を貼ると表に接着剤が染み出して
せっかくのお洋服ががっかりな事になることもあるからです。
薄地に張りを出したい場合はたとえばドレスなど
薄いサテンの裏に薄地用の接着芯を張って
さらに下にもう1枚布を重ねて2枚で一つの布として
厚みを出して張りを出すということもあります
(芯を使わず表布+裏布という場合や表布+裏布に芯という場合もあります)
なので布やさんで芯を買う際は芯の種類と接着剤の量
「薄地用」「普通地用」「厚地用」等と、
使用する素材の厚さを確認して、選択すると
素材に合った芯を手に入れられるのではないかと思います
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接着芯(私の場合は伸び止めテープ)が後で剥がれてくるのは、本当に疑問でした!
(lue+さん)
接着芯が貼っても後ではがれてくるのは何故?(はにぃさん)
●接着芯がはがれてくる原因は
1) 温度が低い →接着剤が溶け切らずしっかり接着できていない
2) 温度が高い →接着剤が溶けすぎて、生地の方に染み込んでしまいはがれてしまう
3) 時間が短い →1)と同じ
4) 圧力が弱い →とけた接着剤が表面に乗っているだけなのではがれる
そのため適正な温度でしっかり体重をかけて、
1か所につき 15~20秒かけて接着してみてください
今年の手作りフェアで5秒か10秒位で接着できる接着芯というのが
「新商品」として接着芯のメーカーさんが展示していたくらいなので
一般的に多く販売されている芯は、まだ15~20秒かかるタイプだと思います。
ササッとなでるように貼るだけだとはがれやすいですよ。
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のび防止テープって襟周り以外にもつかえますか(のりりんさん)
伸び止めテープを貼る位置がいろんな型紙屋さんによって違うので
どれがいいのかわかりません。
(布端に沿って貼るとか布端から5mmぐらいあけて縫い目にかかるように貼るとか)
(eye さん)
●伸び止めテープはえり以外にも、ファスナーを付ける所に補強で付けたり
ニットなどの場合型崩れを防ぐために、肩や脇などに貼ったりもします。
貼る位置に関しては、力のかかる所の補強のために貼る場合
縫い目の位置にかかるように貼った方が破れたりしにくいですよね?
ただし、柔らかかったり、薄い生地の場合
芯を貼ると風合いが変わったり透けて見えたりすることがあります。
そのため縫い代から出ないように芯を貼るのです。
また補強ではなく伸びどめであれば、
必ずしも縫い目にかかる必要はないのです。
縫い目のそばまで芯があれば充分伸縮を押さえることが出来ます。
5mm 位開けて貼るというのは
市販の伸び止めテープが1cm幅の物が多いので
補強のために縫い目にかかるように貼る為には、
端から少し離れた所から貼らないと幅が足りないからだと思います。
英語表記
Fusible Interfacing
Inter facing Fusible